放置と放任のあいだ

子ども自身が主体性を持つためにできることは、放置ではなく放任することだと思っています。

放置と放任は似ているようで違います。

放置は、本来必要な世話や対応をしないこと。

一方で放任は、見守りながらも意図的に口出しや干渉を控えることです。

子どもをある程度放任するためには、ふたつの要素が必要だと感じていて、それは「時間」と「空間」です。

まず、「時間」について。

時間に余白を持たせて、親の方が待てる状態にしておくことが必要です。

例えば、朝の起床時間。

自分のタイミングで起きることから主体的な1日をスタートさせることができるのは、わたし自身身に染みて感じています。

目覚まし時計で起きてはいけないというわけではなく、目覚まし鳴ったけどすぐに起きるか起きないかは自分で決める、というようなこと。

わが家は今のところ、わたしも子どもも目覚ましは使っていません。

娘たちは19時台に就寝。早く目が覚めると、夏は5時台に起きてくることが多いです。どれだけ遅くても6時過ぎには起きてくるので、起きる時間も子どもたち任せ。早く起きたらひとりで絵本を読んだり、姉妹揃って起きてきたらふたりで遊んだりして、朝食までの時間を過ごしています。

起床時間のデッドライン(例えば6時半には起きないと学校の準備が間に合わないなど)まで、余白を残して、起きるタイミングは子どもたちに任せています。

親に何度も「起きなさい!」と言われて起きるよりも、主体的な1日のスタートになるのでは…と。

放任するために必要なもうひとつの要素、「空間」。

相手の領域を尊重することも大切です。

わが家は少し前まで姉妹で共通の文房具や机を使っていました。

小学生になった今では、姉妹それぞれのスペースを分けています。といっても、机は共有で向かい合わせ、それぞれの背面にひとりずつの収納棚を用意した簡易的な分け方ですが。

すると長女は、自分のタイミングで定期的に整理整頓するようになりました。

誰かに言われたからではなく、自分が気になったから片付ける。これも主体性のひとつ。

シャボン玉液も自分で作れるようになりました

夫のスペースも同じかも。正直、いつも散らかっています…!

「そろそろ限界かな」というタイミングになると、自分で片付けています。

リビングやダイニングに夫のものを置いていたときは、つい「片付けてよー」と口出しをしていましたが、夫専用スペースに荷物をまとめたことで、適度に放任できるようになり、その結果、自分でやらなあかん!と、急に片付けスイッチを入れて整理してくれるようになりました。

誰かが常に管理してくれる環境では、自分で考える必要がありません。

放置ではなく放任。

見守るけれど、先回りしすぎない。

手を離すけれど、目は離さない。

そのくらいの距離感が、主体性を育てる土台になる気がしています。