読書週間におすすめしたい、村井理子さんの本

毎年10月27日から11月9日までは「読書週間」。(全然知らなかった…)

読書週間を定めている公益社団法人読書推進運動協議会のホームページを見てみました。

・始まったのは、終戦から2年後の1947年。

・まだ戦争の傷跡が残るなか、「読書の力によって、平和な文化国家を創ろう」という思いから、出版社や書店、図書館などが協力して始まった。

・第1回は11月17日から23日までの1週間だったが、反響が大きく、翌年から現在の2週間になった。

そんな経緯で始まった読書週間も、今年で第80回を迎えるとのこと。

2026年の標語は「静かだけど、冒険中。」

本を読んでいる時間は静かだけれど、知らなかった世界に出会ったり、自分とは違う誰かの人生を追体験したりできる。

そう考えると、読書という行為にぴったりの標語だなと思います。

今回は最近読んで面白かった本、というよりも著者さんをご紹介したいと思います。

おすすめしたいのは、翻訳家でエッセイストでもある村井理子さん。

この2ヶ月ほどで村井理子さんの本を5冊読みました。

そのうちの3冊が『ある翻訳家の取り憑かれた日常』シリーズです。

タイトルだけ見ると、少しおどろおどろしい印象がありますが、中身は日記エッセイ。

琵琶湖のほとりで翻訳の仕事に追われながら、執筆、掃除、料理、義父母の介護、出版イベント、草刈り、双子の送迎、愛犬との散歩、読書、ネットショッピング……。

仕事も家のことも、あれこれこなしていく日々が綴られています。

同じ滋賀県在住ということもあって、気になって手に取ったのですが、これが面白い!

気づけばシリーズ3冊を読んでいました。1年分の日記が1冊にまとまっているので、3年間分の日記を読んだことになります。

分厚い本なのに、クスッと笑ったり、ときにはじんわりしたりしながら、あっという間に読めてしまいます。

村井さんはひたすら締め切りに追われていて、時には毒も吐く。

暮らしをきれいに切り取ったエッセイというより、忙しい毎日の中で起きることや、思ったことがそのまま出てくるような親近感があります。

きれいごとだけではないところも、読んでいて心地いい。

夫もこのシリーズを読んでいて、今は2冊目。仕事から帰ってきてからも読みやすい本のようです。

そして、日記エッセイのいいところは、途中で読むのをやめても困らないこと。

物語の続きが気になって、時間をつくってでも読み進めなければ、ということがありません。

図書館で予約していた別の本が届けば、そちらを先に読んだりもしていました。

読書週間だからといって、まとまった時間を確保したり、一冊を一気に読み切ったりする必要はないと思っています。

日々の生活の合間に、少しずつ本を読む。そんな読み方にも、日記エッセイはよく合っています。

ちなみに、5冊読んだ村井理子さんの本、他の2冊は『兄の終い』と『いらねえけどありがとう いつも何かに追われ、誰かのためにへとへとの私たちが救われる技術』。

『兄の終い』は薄い文庫本で、比較的すぐに読めます。

兄の死という重たいテーマを扱っていますが、村井さんの読みやすい文章のおかげで、遠い世界の出来事ではなく、自分の身近なこととして考えながら読める一冊でした。「兄を持ち運べるサイズに」というタイトルで映画化もされています。

『いらねえけどありがとう〜』は、超多忙の村井さんが快適に暮らすためにしている工夫について、具体的なエピソードやアイデアが紹介されています。

こちらも隙間時間に手軽に読みやすい本。

読書週間、どっぷりと深い小説や専門書に浸るのも良いし、気負わずに読める本を選ぶのもいい。

わたしも色々な本を手に取って楽しめたらと思っています。