自分を労わる料理って、引き算がすごく大事なのでは、と感じています。
料理家の長谷川あかりさんのレシピを参考にすることが多いのですが、材料がとてもシンプルだからこそ真似しやすいのかもしれません。
食材2〜3個でできたり、調味料も塩と酒だけ、みたいなものも多くあります。
それでも?だからこそ?ちゃんとおいしいし、食べ終わったあとに身体が疲れない感じがするのです。

身体に優しいということもあるけれど、「情報量が少ない」こともひとつの要因かもしれません。
味も工程も材料もシンプルだから、何を食べているのかが五感で分かりやすい。
それは食べる側にとってのご自愛になっていると同時に、作る側へのご自愛にもなってるなと思っていて。
材料が少ないと、考えることも減るし、洗い物も少ないし、気持ちの負担が軽い。
自分を労わるためには、何を足すかより、
何を減らすかのほうが大事なのかもしれないなと思います。

あと最近印象に残ったのが、あかりさんが料理を“移動”に例えていた話。
快速や特急を何回も乗り換えて最短で目的地に着く方法もあるけど、
少し早めに家を出て、普通電車に座ってゆっくり行くほうが、結果的にラクなこともある。
料理も同じように、たとえば煮込み料理とか蒸し料理って、完成までには少し時間がかかる。
でも、火にかけたり蒸してる間に、洗い物したりお皿を並べたり、もう一品作れたりする。
気づいたら、料理が完成すると同時に、片付けや準備もだいたい終わってる。
それって、調理時間としては必ずしも最短ではないけど、トータルで見ると同時着陸ができて、心もすごく穏やかというか。
もちろん、あと10分で子どもにごはん食べさせないと!みたいな日は、本当に時短が必要。
そういう日は、レンジでも冷凍でも、フライパン10分でできる炒め物でもOK。
でも、毎回ずっと「早く、早く、効率よく」だけで動くと、料理そのものに疲れてしまうこともあります。

その日の自分にとって、今必要なのは最短ルートなのか、少し時間をかけても落ち着いて進める方法なのか。
それを見極めていくことも、ご自愛なんじゃないかなと思います。