AIが情報集約型とすれば、人間は解釈拡散型

三宅香帆さんの新刊『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』。

まだ本は読めていないのですが、三宅さんご自身がYouTubeで新刊の内容をお話しされているのを視聴しました。

その内容から、AI時代の今、人間にしかできないことが一つ分かったので記録しておきたいと思います。

ちなみにここでいう「面白さ」とは、ガハハと笑える面白さだけではなく、興味深いとか、考えさせられるとか、そのような類の面白さも包含しているものとわたしは捉えています。

この本の中で、三宅さんは「面白さには2パターンある」と話されています。

ひとつ目は、エピソード型

例えば、芸人さんがテレビで披露するエピソードトークが挙げられます。「すべらない話」も有名な番組。

でもこれは、一般人にはなかなか難しいですよね。もちろんなんでもない出来事を面白おかしく人に伝えられるセンスがある人もいるかもしれません。でも、どうしても強いエピソードを持っている人、それも数多く持っている人の勝ちになってしまいます。

そこで、三宅さんは、誰でも「話が面白い人」になれる方法として、もうひとつの面白さのパターンを提唱されています。

そのふたつ目のパターンが、解釈型

つまり、何かをインプットしたときのアウトプット力。

例えば何か一冊本を読んだ時、映画を一本見た感想を伝えるとき、他の作品と比較したり自分自身の体験と紐付けで考察するように、自分なりの解釈をふまえて話すことで深みが増して、面白さに繋がるということです。

ここが、AIにはない人間の強みだという話がありました。

AIは情報を集約する能力に長けているけれど、解釈型の面白さがない。人間にできることは解釈力を鍛えること。

AI時代だからこそ人間の解釈力の強みを出していく必要がある。

そのためには、五つの技術を身につけようという内容でした。

①比較する

例えば話題の映画「国宝」を観たら、同じように歌舞伎や日本の伝統芸能を扱っている他の映画と比較して、どうだろうと考えてみる。違いと共通点から解釈を深める。映画単体ではなく、他のものと比較して解釈する。

②抽象化する

テーマを見つける。結局この映画の最初と最後で一番大きく何が変わったかのか。制作者側が伝えたいテーマはここにあるのかもと気付く。

③発見

ないものを発見する。物語の中であえて描かれてないものを見つける。誰かの話を聞いている中で、話していない領域を見つけることで、なぜそこに触れないのかを考える。

④流行

今流行っているのでは?と予想してしまう。時代があっていれば、映画なのか小説なのかジャンルは問わない。例えば映画「国宝」、が流行っている、巷では京都や抹茶も流行ってるなとか。

⑤不易

昔流行っていたものが、今流行ってるものにもなっている。普遍的なテーマなのかもしれないと、時代を超えて繋げて話してみる。

例えば、「①比較する」という方法においては、AIに「同じテーマの他作品との違いは何?」と具体的な質問をすれば、それ相応の回答が得られる思います。

でも過去の自分自身のエピソードを引っ張ってきたり、これまで読んだ本と紐付けて解釈をしたり、それは人間にしかできないことであり、そこが面白いところでもあります。

AIが情報集約型とすれば、人間は解釈拡散型なのかもしれません。

わたしもブログで何か書こうとするときに、そういえばあんな話もあったし、この話も関連しそう…あーまとまらへん〜!という時がよくあるのですが、思いっきり考えを散らかして、解釈を拡散していけばよいのでは。

そして収拾がつかなくなったときこそ、AIの出番。

この話とこのエピソード、最後にはこんな風に繋げたいということをAIに質問して集約してもらう、こんな使い方を試してみても良いかもしれません。