頑張りすぎないコツ。
それは人それぞれだし、その時その時の状況や置かれている環境によっても変わってくると思います。
今日は最近のわたしにとっての頑張りすぎないコツについて書いてみたいと思います。あくまで今現在の話なので、また少し経ったら違うことが頑張りすぎないコツになっているかもしれません。
一例としてお読みいただけたらと思います。
まず始めに、わたしはこれまでひとつのことを突き詰める方が好きなタイプでした。
科目で例えると、世界史よりも日本史的な。
広く浅くよりも狭く深く追求する方が得意で、そのほうが自分に向いている。
あれこれ手を出すよりも「これ!」と決めたこと一つをとことんやり遂げる。それが長年培ってきた、わたしにとっての頑張りすぎないコツだと思います。
ところがここ数年、頑張りすぎないコツはその真逆の方向になってきています。
つまり、ひとつのことを突き詰めるのではなく複数のことを広く浅く進めるという方向です。
おそらく、結婚して子どもが産まれて仕事に復帰して…と色々な役割を担うことになって、ひとつの領域で100点を取るのではなく、どの領域もまんべんなく70点ぐらい取ることが求められる年代になったから。
最初はこれが苦痛でした。狭く深くタイプのわたしに広く浅く満遍なくは、なんとなくちゃんとできていないような気がして。
でも、ラジオ「チャポンと行こう!」の初期の頃の放送(たしかグリーンを育てるコツの話の回)で、佐藤店長が「グリーンはぜひ複数買いをお勧めしたい。ひとつしかないとそればかりに意識がいって水を上げすぎてしまったり、枯らせることが多かった。ところが、複数まとめて育てるといい感じに意識が分散してどのグリーンもすくすく育っている感覚がある」とお話されていたのです。
それを聞いて、「なるほど、意識を分散させる(つまり突き詰めすぎない)方がうまく進むこともあるのだなぁ」と気付きました。
家事は時短になる方法を試したり、仕事は誰かに振ることを覚えたり、ひとつを突き詰めないことにしてからは精神的にラクになっていったような記憶があります。
最近、わたしにとっては割と大きなお仕事を立て続けにいただく機会がありました。
いずれも動画制作したものを納品するという案件なのですが、それなりに動画の構成台本や訴求ポイントのテロップ、動画全体の雰囲気などは予め決まっているので、それに沿った形で撮影・編集をする必要があります。
毎回ですが、これにはかなりの緊張感があります。調理を伴うものが多いので事前に下準備したり、どのシーンでどの角度で撮るかなど、かなり細かく台本を書きます。
撮影日の天気によって明るさを考え、台所で撮ったりちゃぶ台に移動させて撮ったり、なかなか大変…!
たまたま、ご依頼が何本か重なったこともあり、自分で勝手気ままにゆるく発信しているYouTubeでのvlogは、しばらく撮影を控えておこうかと思っていました。
ところが、緊張感のあるお仕事としての動画撮影をしていると、なんの気負いもなく撮れるYouTube動画も撮りたくなってくるのです。
そして、子どもの声が入ってきたり散らかったままの部屋で自由に撮っていると、改めて動画を撮影する楽しさを実感して「よし、仕事の動画もより良いものにしよう」という意気込みが出てくるわけです。
つまり、お仕事用の動画撮影一本に特化するわけでも、YouTubeに特化するわけでもなく、どちらも両方やっているからこそ動画を続けられているのだとおもいます。
Voicyにいたっても同じことが言えます。発信媒体として、わたしがもしVoicyだけに特化していたら、きっと今頃はもうやめていたと思います。
やはり話すことは書くことよりも苦手で、そこそこ時間もかかる。聴いてくださる方もいらっしゃるけれど、フォロワー数は1日に1人増えるかどうか程度です。フォロワー数がすべてではありませんが、モチベーションのひとつになっていることは確か。
そんな中でもVoicyを継続できているのは、Voicyだけを突き詰めて伸ばそうとしていないから。
他のSNS媒体での発信と相互関係が出来つつあると感じているからです。
例えば、Voicyのトークテーマは、そのままブログの発信ネタにもなっています。お題を与えられた気分で自分でも話せそう、書けそうなことはVoicyとブログ両方で発信。そこから改めて感じたことやいただいたコメントから考えたことなどを、またブログに記録していく。ひとつの考えがまとまったら、YouTubeに vlogとしても残していく。YouTubeのコメントやInstagramでいただくDMから、またVoicyで深掘りしていく。
このように良い循環が生まれています。Voicyだけを突き詰めるのではなく、複数を並行して進めることですべてが互いに支え合っているのかなぁと。
Voicyでこのテーマのお話を配信したところ、コメントをいただいたことからさらに考えたことがありました。
学生時代は部活一筋、引退してからは受験勉強一筋でそれ以外の身の回りのことを何も気にせず過ごせていたのは家族(特に母)が色々と世話を焼いてくれていたからだったのだなぁと。
狭く深く、ひとつのことを突き詰めていられる期間があることは、実はとてもありがたいことだったのだと今更実感しています。
だからこそ、娘たちにも今は夢中になれることをとことんやってほしい。以前にブログで娘たちに家事の手伝いを特に求めていないと書いたことがありますが、根底にはこのような思いがあるのかもしれません。
わたし自身、一人暮らしを始めるまでまったく家事を手伝ったことがない子どもでしたが(ごめんお母さん)、自分でやらないといけないとなれば自然とできるようになるので、それよりも今は今しかできない「ひとつのことを突き詰める体験」をしてほしいなと思うのです。