逃げるは恥だが役にたつ?

わが家の柱に貼っているマスキングテープ。

以前ダイニングスペースの照明に貼っていたものですが、小さな照明に交換したタイミングで行き場を失い、とりあえずと思って貼った場所がすっかり定位置になりました。

このマスキングテープを照明に貼ったのは、まだ長女が2歳、次女が1歳ぐらいの頃。

長女はなんでもよく食べるタイプだったのですが、次女は野菜を嫌がる偏食型。

なんとか食べてもらおうと、常に目くじらを立てながらテーブルに座っている自分に嫌気がさしていました。

ダイニングのペンダント照明は、立った時に視界に入りやすい位置に垂らしていたので、その側面にこのマスキングテープをペタリ。楽しく食べることが一番と、娘たちよりも自分に言い聞かせていたことを覚えています。

そこから時が流れて姉妹は6歳と5歳に。基本的には好き嫌いせずなんでも食べてくれるので、休日は楽しく一緒にちゃぶ台を囲んだり、昔と比べると食に関する悩みはかなり減ったと感じていました。

そんなある日、歯医者での定期検診で、長女の前歯の間に少し空間ができていることを指摘されました。

普段から口呼吸なので、口周りの筋力が付いていないのでは、とのこと。

もう永久歯に生え変わっているので、なんとかせねばと思い、教えてもらった口の筋トレを毎晩寝る前にする習慣をつくったり、ご飯を食べるときもしっかり上唇と下唇を閉じてモグモグしようね〜と声を掛けるようになりました。

ですが。

わたしの気持ちに余裕がないとき(ほとんどは生理前〜生理期間中)ほど、声掛けというよりも強めに「口閉じて食べなあかんやん」と言ってしまうのです。

ごはんは楽しく食べてほしいし、食べる時間を苦痛に感じるようになってはいけないと思いつつ、何度言ってもすぐに口を開けたまま咀嚼してしまう長女に対してイライラする気持ちが出て来てしまう。

平日の夕食時は夫不在。「ごはんの時間は親子一緒にお喋りしながら過ごさなければ」とどこかで思っていたのですが、わたしの気持ちに余裕がないときはこれをやめてみることにしました。

姉妹は2人でお喋りしながら食べてくれるので、わたしはその場を少し離れて台所や洗濯物を片付けたり、会話はできるけれど姉妹の食べ方までしっかり目には入らないぐらいの距離感で過ごすように。

そうすることで、「ごちそうさま〜!」という2人のご機嫌な声を聞くことができて、親子ともに食事時間を穏やかな気持ちで終えることができています。

逃げるは恥だが役にたつ、です。

もちろんこんな日ばかりでは長女の歯並びは改善しないので、基本的にはちゃぶ台を一緒に囲んで声掛けをすることにして、気持ちに余裕がなくてキツく言ってしまいそうだなと感じる日は、そっとその場を離れてみる。

これには何よりも自分の今の気持ちのコンディションを把握していることが重要。

つくづく、子育ては自分育てだなぁと、このマスキングテープを眺めながら思う日々です。