《読書メモ》このオムライスに、付加価値をつけてください

編集者である柿内尚文(たかふみ)さんの書かれた本。

このような本は難しそうだと思いきや、すっと頭に入ってくる内容で、あっという間に読み終えました。

自分の中で覚えておきたい言葉をメモとして残しておこうと思います。

「」部分が本からの抜粋、その後「→」で書いている部分が、わたしの感想です。

・「役立つのは差別化ではなく、付加価値化」

→今の時代、差別化にも限界がある。他者と違うことに価値がある、他者と違うところに自分軸を見出しがち(誤った自分軸のつくり方)。他の人が既に開拓している分野でも、自分ならどのように付加価値化を提供できるかという四天王方が考えやすそう。

・「付加価値化は自分の強みを見つけることにもつながる」

・「三つの価値①既存価値=想定内の価値②付加価値=想定外の価値③不要価値=付加価値になっていないこと」

→今主に仕事としているクライアントワークは、①を確実に、②もなるべく意識して請け負うことで今後の仕事の幅が広がる。

・「おもてなしは日本人にとって既存価値、外国人にとって付加価値」

→人によって、場面によって、何が付加価値になるかは変わる。自分で決めつけずに、その時々の状況を見て何が付加価値になるかを見定める力が必要。

・「階段に付加価値」「階段を再定義すると運動器具になる」

→勤めていた会社の階段にも一段ごとにメッセージが書かれていた。「一階からここまでで飴ひとつ分のカロリーを消費しました!」とか具体的な成果も見える化され、たしかに進んで階段を選ぶことが多くなった。廊下には身長に応じた推奨歩幅が表記されていたり。当たり前に普段使っているモノヤコトにも、新たな意味付けをして効用を上げることができる。

・「『ライブで買うアーティストのタオル』『ブランドのロゴ』も付加価値の一つ」

・「うまくいっているビジネスと、うまく行っていないビジネスの差、それが付加価値の有無」

→ある程度のサービスはどこでも受けられる現代は、どこでも良いとなってしまう。例えばコンビニ選び。セブイレでもローソンでもファミマでもいい的な。付加価値次第で選び方は変わってくる。

・「付加価値をつくれば、コモディティ化(一般化)されてしまったものの魅力を新たにつくり直すこともできる。レッドオーシャンでの戦いをブルーオーシャンに移すことができるかもしれない」

→発信する中でも、特に暮らし系はレッドオーシャンと言われている。他人との差別化に力を入れるのではなく、本当に心から自分が好きなことについて発信する方が、ゆくゆくは付加価値化しやすいのではないか。

・「富士山の自動販売機は登れば登るほど高くなっている(山頂は一本500円)」

→まさに京都の伏見稲荷神社もそうだった!登れば登るほど、普通にコンビニで売っているペットボトルの水が自販機で高く販売されていた。そういうことだったのか〜。景色の良い場所で飲む水への付加価値化。

・「ごくフツーのものでも視点を変えることで付加価値が生まれる」

・「車の様々な機能。付加されたものであるが、使っていない人によってはいらない価値になっている」

・「相手によって、場所を変えることによって付加価値が生まれるケースもある」

→一度試してうまくいかなくても、市場を変えて挑戦してみる価値はある。

・「編集の仕事とは、①付加価値を発見し、②磨き、③伝えること」

・「ないものに視点を向けるのではなく、あるものを付加価値化していくことで強みはつくれる」

・「仕事とは付加価値をつくること」

・「作業+付加価値づくり=仕事」

・「付加価値づくりの方に時間を費やすことが、自分ならではの仕事をするということ」

→クライアントワークでいうと、リール動画サムネ案を2パターン出すとか?実際過去に2案出して喜ばれたことがある。

・「ストーリー、小話が付加価値になる。ストーリーマーケティングによって興味が湧きやすくなる、記憶に深く残る」

・「マイナスの話があるからプラスの話が心に響く→話の振り幅の大きさの違い」

→Voicyやクラファンもこの要素が強いのかも?

・「昨日の付加価値が今日の付加価値とは限らない」「小パッケージ化は一人暮らしが増えているからこその付加価値」

→時代の変遷によって付加価値も変わってくる。ニーズがどこにあるのか、社会課題を追うことも必要。

・「コンビニの強さは来店動機が強いところにある。行けば何か新しくて魅力的な新商品にであえそう」

→わたしにとっては無印良品がそう!目的なくても入ってしまうのは、無印独特の空気感、アロマの香りや音楽、店員さんの雰囲気、便利な商品と出会えたという過去の経験から来るものが来店動機になっている。

・「既存価値が十分に満たされているからこそ、付加価値を生み出すことができる」

→ノノガオーディション時のちゃんみなさんの言葉と似ている。「型にハマるから自由なことができる」というように、まずは既存価値を満たすことが大前提。

・「『幸福論』アランの言葉『悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである』」

→元々ポジティブな人間はいないのかも?ポジティブな人は、ネガティブになりそうな時に自然と自分を立て直す方法を知っている。その違いなのかもしれない。

ここまで読んできて、わたしの発信の付加価値は?

そもそもまず、既存価値を満たせているのかどうか。

わたしにとっての既存価値とは、

・クライアントワーク→要望を満たした動画、原稿、写真作成

・自分の発信→定期的な頻度を守って発信を続けること

付加価値は?

・クライアントワーク→光を意識して綺麗な映像、サムネ案を2パターン出すとか、フォントスタイルを変えるなど動画素材によってより伝わりやすい方法で編集を変える

・自分の発信→視点を変えるという点では、生活感を愛でながら片付く家づくり?

生活感はマイナスイメージが強いけど、プラスに捉えて生活感を活かしたインテリア、暮らしを発信すること。

不要価値要素の強い「生活感」という言葉を再定義する。「季節感を出せたり、モノが増えにくくなったり、その家ならでは家族ならではの空気感がそのままインテリアになる。完璧に片付いていてもイライラしなくなる」ということを伝える?

だんだんまとまりなく迷宮入りしてきたので、今日はここまで。

長くなりましたが、ひとりごとにお付き合いくださりありがとうございました。