今日の読書メモはこちらの本です。
実際に読みながらメモしたことを、ほぼそのまま記録しておきたいと思います。
「貧乏」…物理的な貧しさ
「貧困」…貧乏な状況によって心の貧しさが生じている状態
・戦後の日本、貧乏ではあっても貧困ではなかった。
・体験格差の背景には心の貧困が隠れている。
・海外に行くなどではなく、自然の中で思い切り遊んだり料理をしたり、当たり前に生活の中で身体と頭と心を使うこと。
・五感を使う体験、「機会の貧困」
「文明」…人間の欲求を楽に叶える、国家規模で作るようなものが文明
「文化」…手間暇をかけて価値のあるものを作ろうとする営みのこと
・70を過ぎてピアノを弾きたいとき
→ロボット(文明の利器)に助けてもらって弾くと便利
→練習を繰り返してなんとか一曲弾けるようになって幸せな気持ちに→文化的実践
・文化と文明どちらも大切だけれど、人間にとっての価値、意味は逆向きになっている面がある。
【子どもに必要な体験】
①自然体験
「偶然」に対する処理能力が鍛えられる
計算通り、予測通りにはいかない環境
・文明化とは、偶然で動くものを減らしていくこと。→AIやロボットなど
→こればかりになると、偶然起こった事象に対して考えて工夫して対応する能力が身につきにくい。
②本物体験
今は擬似体験できる時代
擬似体験で感じられるのは主に視覚と聴覚
五感を使っていない
・アートの体験が◎絵本もアート!
・大人は自分の価値観に捉われず、子供が何に反応を見せるか観察する。
③没頭体験
子どもが主体的にやりたいと思っていることでないと意味がない
・ゲームやYouTubeに夢中になることとは違う。
・幼い頃から自然と戯れた遊び体験をして「いろいろな種類の面白さ」と「その時の感情の動き」を知っておくことが大切。
④失敗体験
エジソン「わたしは失敗したことがない。ただ、うまくいかない方法を一万通り見つけただけだ。
⑤成功体験
すべてが成功と失敗に二分されるわけではない。→失敗は成功へのステップ。
試行錯誤を経ての成功から達成感や満足感を得る。
体験はお金をかけないとできないものではない
「100のきっかけ」から実践している、できそうなこと
・空を見上げる
・外でお弁当を食べる
・木や花、草を観察する土や砂を触る
・家庭菜園をする
・台風の備えを一緒にする
・電気を使わないで生活してみる
・卵を割る
・衣替えや模様替えをする
ここまで、メモ書きしながら読み進めました。
この本を通して、個人的には自然の中での育児が良いと言われる理由が言語化されているところが印象に残りました。
偶然性がどんどん無くなっていく時代、そしてそれが良しとされている時代。だからこそ、自分の思い通りにはいかない、シナリオ通りではない自然を相手に遊ぶことは、他では得難い貴重な体験なのかもしれません。