昭和初期までの暮らしは最先端?朝ドラを観て感じたこと

今更ですが、朝ドラ「虎に翼」を観たくて、先月からNHKオンデマンドに登録しています。

過去の朝ドラも配信されているので、興味のあるものを少しずつ観ている最近。

今わたしが和風建築の家に住んでいたり、古道具好きなこともあって、ついつい昭和初期ごろ〜戦後を描いた物語を選んでしまいます。

その中で、「昭和時代の方がある意味最先端」だと感じたことが何点かありました。

①究極のミニマリスト

庶民の暮らしは貧しい時代、家の中はがらんとしていて必要最低限の家財道具だけが置かれています。

引っ越しの場面もいくつかありますが、家財道具以外の個人の持ち物は風呂敷ひとつふたつに包める量で、とても身軽。

衣類がほころべば縫い繕って大切に着続けたり、お古を子ども服に仕立てたり。

すべてがきちんと活かされている、究極のミニマリスト。

現代はミニマリストブームですが、昔は誰もがミニマリストだったのだと改めて気付きました。

②エシカルな暮らし

たくさん作ったおかずやおやつをご近所さんにお裾分けするシーン。今のようにプラスチックや使い捨て容器ではなく、陶器の器やお重に入れてのお裾分け。

持ち運びには重たいけれど、エコでサステナブルな暮らしだったのだなぁと感じました。

③主婦の誰もが保存食づくりのエキスパート

前回のブログで味噌づくりについて書きましたが、朝ドラでも主婦が保存食を作る場面がたくさん出てきます。

当たり前ですが、冷蔵庫が一般家庭には普及していなかった時代。

食材を長持ちさせるために漬物にしたり干したり、知恵を絞って工夫していた時代。

今は保存食づくりをしていると「丁寧な暮らし」と、少し珍しいというか、時間のある人が楽しむ趣味のような、そんなイメージがあるような気がしますが、この時代はそれが当たり前だったのですね。

④フリーアドレス制度のちゃぶ台

わたしが以前勤めていた会社でも、試験的にフリーアドレス(個人の席を固定しない)制度を導入していた部署がありました。

つまり、現代ではフリーアドレスの方が新しい制度のように感じられますが、昔のちゃぶ台文化こそ究極のフリーアドレスだと思うのです。

丸い形は座る位置を限定せず、人が増えれば座布団を増やし柔軟に対応することができます。

気分によって座る位置を変えることもできるし、あるときは食卓として、あるときは子どもの勉強机として、多用途に活躍。

令和の時代は色々なことが便利になる一方で、そうでなかった時代の文化の方が今求められている状況が興味深いなと。

良い塩梅に折衷して、自分なりの生活を築いていきたいものです。