少ないことで、会話が広がる

雑誌『サンキュ!』の取材に来ていただいたときに感じたお話をもうひとつ。

1日目の取材でお越しいただいた編集さんとライターさんはどちらも女性。

とても柔らかい雰囲気で柔らかい雰囲気のお二人でした。(もっとお話したかった〜)

その中で、ある話題で盛り上がったのが、わたしの本棚の前。

本棚といってもかなりの本を手放したので、今持っているのはここに収まっているだけ。

その中に小川奈緒さんの著作が数冊あるのですが、そこに目を留めていただき、「小川奈緒さんお好きなんですか!?」と。

「そうなんです〜!Voicy聴いたり、エプロンも小川奈緒さんがコラボして作られたもので…」と話していると、なんと編集さんは以前勤めておられた会社で奈緒さんの後継だったとのこと。

奈緒さんが使っておられた会社ケータイを引き継いだので、最初の頃は「小川さんですか?」と電話がかかってきてました〜とお話されていました。

実際にお出会いしたことはないそうですが、すごい共通点に驚き。

奈緒さんファンのわたしのところに来てくださった編集さんが、面識はなくとも奈緒さんと繋がっていたなんて…!

さらに驚いたのは2日目の撮影日。

男性のカメラマンさんが来てくださったのですが、やはり本棚の本を見て「小川奈緒さんの家、行ったことあるよ」と…!

プライベートなのかお仕事でなのかはお聞きしてませんが、奈緒さんの旦那さんである高弘さんのこともご存知でした。

すごい…!こんな偶然あるんだ〜と、その日はわたしもテンション高くそのまま終わったのですが。

よくよく考えると、小川奈緒さんという共通点を見つけられたこと、そこから会話が広がったのは、本棚に並ぶ本の冊数がかなり少なく、厳選したものであったことがひとつの理由だと思います。

これだけ少ない本棚だからこそ、どんな本を読んでいるのか全体を見渡せる。その中で一番多いのが奈緒さんの本→この人のことが好きなのだと自然に分かる、という流れ。

引っ越し前の家は、造作で本棚をつくってもらうほど本を集めていたわたし。

これだけずらっと並んでいたのに、「すごい本の数だね〜」「立派な本棚!」という会話に終始して、そこから話が広まることはありませんでした。

数が多すぎると、好きが薄まるのかもしれません。

たしかにミリマリストさんの家は、置いてあるモノが目立つので、その人のこだわりが強く感じられます。

色々な作家さんの本を集めていた頃より、厳選した少数精鋭の本を並べている方が会話が広がるというのは、自分の中では大きな発見でした。

とはいえ、相変わらず台所はモノが多いので、ひとつひとつの道具が際立っているわけではありません。

取材のときも、何から聞こうか迷わせてしまったのではないかな…と。

わたしの場合の台所は、それぞれのモノが並んで全体の雰囲気をつくっているという認識なので、これはこれで良しとしています〜。